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角萬漆器(かくまんしっき)

沖縄最古の琉球漆器店

初代は琉球王府の漆職人で、沖縄最古にして、伝統工芸品「琉球漆器」を製造・販売する、沖縄唯一の漆器店「角萬漆器」さん。
沖縄における漆器の歴史は深く、琉球王朝時代にまで遡り、政治と信仰の結びつきの強かった琉球では、祭祀や儀式などで漆の塗られたものを使用。王族や士族、地方に至るまで、漆器が神と人を結ぶ場で用いられていたそうです。

抹茶を入れる茶器「棗(なつめ)」や、和菓子を出すのに使われることの多い「銘々皿(めいめいざら)」は、「堆錦(ついきん)」と呼ばれる技法で加飾。
漆に顔料を混ぜた「堆錦餅(ついきんもち)」というものを薄く延ばし、切り抜き、器に貼り付けているそうで、鮮やかな色彩と立体的な模様が可愛らしい。

数年かけて乾燥させたデイゴなどの整形、下地付け、研磨、中塗り、研磨、上塗りまで、ほとんどを手作業で行い、完成までには半年から一年以上。貝殻の内側を極薄に研磨し、模様をかたどる「螺鈿(らでん)」という技法を用いた「東道盆」は最たるもので、虹色の輝きは眺めているだけで価値を感じます。
お皿や椀は1万円前後から数万円までしますが、在庫処分品を3〜4千円で販売しているので、手間暇のかかった品がお値打ちに手に入るのも嬉しいところ。

新たな技法や現代の感性を取り入れた作品を展開していて、色漆と豆腐を混ぜ合わせたものを塗り、スポンジで凹凸をつける「タタキ」と呼ばれる技法を用いたお皿やコップは、絵柄のないシンプルなデザインが格好良く、質感がおもしろい。それから漆を施したアクセサリーの「Nui Mun(ヌイムン)」は、琉球漆を「身につける」という新しい発想から生まれ、漆の美しい青や赤が、コーディネートを上品に、華やかに仕上げてくれます。

さらに「器と食を提供することにより琉球漆器をつかう文化を復興させたい」という想いから、お店には首里からの絶景を望むカフェが併設されています。

黒漆に鮮やかな模様を描く「彩漆」を用いた「棗」には「CAFUNE(カフネ)」さんのバニラアイスクリーム、「いづみ洋菓子店」さんのバナナケーキや「金川製茶」さんの紅茶など、どれもこだわりを感じる「食」ばかり。

琉球漆器500年の歴史と伝統を受け継ぐとともに、現代の感性を取り入れながら、衣食を通じた提案によって、格式張らずに素晴らしさを体験できます。
ぜひ一度、お店で見て、触れて、そして使ってみてください。

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